emoihomachanのブログ

ぷりちゃんにはまっているあほまれ@ひょまれが考える物語置き場。

第5話。〜雪永銀雪

目を開けるといつものナレーターさんと話をする場所ではなく、

銀雪の部屋のままだった。

プリキャスを開いて時間を調べると、10分も経っていなかった。

 

眠ったのに戻れない・・・?

 

 

私は疑問を抱いたが、すぐになぜか疑問の答えがわかった。

引き続き、銀雪の物語の世界に取り込まれたのだ。

 

 

霧雪はすでに寝息をたてすぅすぅと眠っている。

 

「むぅ…ぼくはどうすればいい」

 

銀雪は静かに霧雪に話しかけていた。

 

「むぅがぼくのことを好きだってずっと知ってる。」

 

「でもぼくは何もしてやれない。ごめんな」

 

「むぅはぼくにとって1番可愛くてかっこよくて最高のパートナーだ…」

 

「これからも一緒にいたい。だけどそれはむぅの思い描いている通りではないんだろうな…」

 

 

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そうだったのか…。

 

双子の兄は弟からの好意に気づいていた。

それに応えることはできないが、最高のパートナーとして側に居たい。

それは霧雪にとって嬉しいことではないと銀雪は悩んでいる。

 

想い合っている双子を見て私はより一層この2人を見守り続けたいという気持ちで溢れた。

 

 

 

銀雪が目をつぶったから私も目を瞑る。

 

 

…。

 

 

それでも私はいつもの場所には戻らなかった。

 

しばらくすると私の目の前には、幼い双子が立っていた。

 

ここは銀雪の夢の中なのか、記憶の中なのかわからないが、どうやら現実ではないらしい。

 

幼い頃の双子は、銀雪もパーマがかかったような髪型で、今より一層見分けがつかない。

しかし同じ柄のお揃いの服だが、銀雪がズボン、霧雪がワンピースを着ているため、どちらかの判断はつく。

 

 

異空間の双子は、どこかの家の庭で遊んでいた。

ありを観察してみたり、けんけんぱをしてみたり、シャボン玉をしてみたり、実に自由に外遊びを楽しんでいる。

 

そして、そこには双子以外に女の子がもう1人いた。

 

金髪でロングヘアーのおとなしそうな子だ。

 

 

この頃の双子も今と同じく静かで落ち着いている様子だ。

女の子も同じような育ちなのか、双子と同じように大きな声をあげたり、騒がしく動いたりせず、静かに笑い3人で落ち着いて遊んでいる。

 

 

3人の会話の中で、女の子がエリーゼという名前で、保育園に通っていることが分かった。

まだ小学校入学前のようだ。

 

 

そして場面は変わり、小学校入学式の次の日。エリーゼも同じクラスになり、3人で当たり前のように登校する。

双子は晴れ晴れとした顔で歩き、お揃いのいつもの服を着て学校へいく。

 

 

学校の校門に着くと、クラスの女の子達が3人の近くに寄ってきた。

数人の女児は、霧雪を見て笑う。

 

「どうして、むせつくんは、女の子のお洋服をきているの?きもちわるーい!」

 

本人達からしてみたらただのからかい。

でも子供らしい悪意のないからかいだって、受け止める側がそう思わないなら、ただの悪口だ。

 

「なっ…」

霧雪は頼りない声を出した後、泣きそうな顔をした。

 

 

「いいだろ!むぅはかわいい服もにあ…」

 

 

「たしかに…そうだ…」

 

 

「う、うわあああああああああああ」

 

 

銀雪は確かに、霧雪をかばうため、女の子達に反論した。

 

その隙に霧雪の服をハサミで切り裂いたのは、他でもないエリーゼだった。

 

霧雪は家の方向に逃げるように走って戻っていく。

 

気持ち悪いと言った女子達は、さすがにやばい状況だと悟ったのか、自分たちの教室へ向かっていった。

 

「おい!エリィなにをしてるんだよ!僕達の1番大切な服なんだぞ!」

 

「ご…ごめんなさい…。霧雪くんもかっこいい服を着たら素敵だと思って、フリフリの部分を切ろうとしたの…嫌な気持ちになると思わなかった…」

 

「エリィ…この服は、死んでしまったお母さんが僕達に残した最後のプレゼントだったんだ」

 

「そ…そんな…取り返しのつかないことをしてしまったのね…私…ごめんなさい…霧雪くん…ごめんなさい…」

 

「むぅは、誰よりもこの服を大切にしてるから、かわいい服が好きになったんだ。かなり傷ついてると思う。それに…むぅはエリィのことが大好きだから、余計に辛くなってるかも…」

 

 

「ほんとうにごめんなさい…」

 

「一応エリィの気持ちは伝えておくけど、仲直り出来る保証はできない。僕も家に帰る!」

 

銀雪は振り返ると全速力で走った。

エリーゼは落ち込んだ表情で下を向いていた。

 

「むぅ…ごめん。まもってあげれなくて。」

 

走っている銀雪の心の声が聞こえてくる。

 

私は霧雪の様子が気になり、銀雪より一足先に雪永家に向かった。

 

「ぼく!もう!がっこうにいかない!!!」

 

リビングで霧雪は、号泣し雪雄に抱きついていた。

 

 

「霧雪どうした!?服…服を破かれたのか!?」

 

雪雄は霧雪を優しく抱きしめ、なだめてはいるが、事態を把握出来てないようだ。

 

 

霧雪はしばらく泣き叫び、落ち着くと目をつぶって雪雄の膝の上でウトウトしている。

 

 

 

ひどくショックを受け、疲労も大きかったのか、雪雄がベッドに寝かすと、間もなく霧雪は眠りについた。

 

 

銀雪が息を切らして帰宅する。

 

「お父さんごめんなさい!むぅを守ることが出来ませんでした。ごめんなさい!!」

 

「落ち着け銀雪…何があったか説明してくれるか?」

 

「その服をクラスの女子が女の子の服を着て気持ち悪いと言って…真に受けたエリィが、フリルの部分をハサミで切ったんだ。ただ…エリィは本気でかっこいい服にしようと思っただけで悪気は無かった…。でもむぅは、エリィが大好きだし、一番大切にしてた服を切られたことでショックを受けてしまったんです。」

 

「ありがとう銀雪。事情は分かったよ…今夜家族会議をしよう」

 

 

その日の夜に家族全員が集められ、会議が始まった。

 

「みんなには秘密にしていたんだが、パパは島を買ったんだ。そこでパパは学校を経営しようと思う。いい島にしたくて天候を自由に変えれるシステムを作ったんだ。霰の体調面を考えてね。日差しを弱めることが出来る。」

 

「ぱぱ!ありがとう!あられもその島住みたい!」

 

「いいよ!おいで。他の4人はついてきたくないならここに残っていい。友達や学校のこともあるだろうから、無理しなくていいんだ。みんなどうする?」

 

 

「ぼ…ぼくは行きたいな…ぱぱの学校に通いたい」

 

1番最初に霧雪は声を上げた。今日あった出来事によって意思が固まっているように聞こえる。

 

「むぅが行くならぼくだって行くよ」

 

すぐに銀雪も行くことにしたようだ。

 

「お父さん。私の答えは最初から決まってるわ。弟達を守るのも私の仕事よ。それにお父さんの学校の経営の手伝いをしたいわ」

 

吹雪は双子が行きたいと言ったことで決めたようだ。

 

「わかった。霧雪、銀雪、パパの学校に通って欲しい。吹雪は通いながらパパの手伝いをよろしく頼む。雪華はどうする?」

 

「私も行こうかな…ふぶきちゃんが無理しないようにサポートしたいし、あられの体調も心配だから」

 

 

「それじゃ決まったな!雪永家全員でまた1から頑張っていこうな!みんなよろしく頼む!」

 

 

(そうして、僕たち家族全員揃ってこの島に来た。僕はその時から、むぅをこれから先ずっと守って行くって決めたんだ。)

 

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…。

 

目を開けると、そこはsnow family の事務所内で、ちょうど銀雪のライブが始まるところだった。

 

 

 

 

真っ直ぐで真剣な顔。姉弟で1番無愛想だけど、銀雪なりの心が感じられるパフォーマンスに感心する。

 

 

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(もう霧雪をあんな気持ちにさせたくない。僕はあの日から霧雪を守るって決めたんだ。

 

誰よりも大切なパートナー。霧雪の想いには応えられないけど、僕は僕なりに霧雪を信じて隣にいる。

 

プリチャンは、僕たちが1番僕たちらしくいれる場所。スカートやフリフリを男だってきたっていいんだ。

 

普段しないダンスも楽しんでいいんだ。僕はそれを霧雪が楽しんでいるならそれでいい。)

 

 

プリキャスは、銀雪の想いを私に伝えてくる。

今ならその気持ちの重さがわかった気がする。

 

これからもこの双子を…いやこの家族を応援していきたいと感じた。

 

 

私はゆっくりと目を閉じた。

 

…。

第4話。〜雪永霧雪

 

やあ!朝だよ。君は霰の想いを知ってどう思ったかな?

だんだんプリチャンがすごく面白いものだって分かってきただろう。

 

1回1回の配信にいろんな人のいろんな思いが込められている。だから私は見ちゃうんだ。

 

君にももっとこの世界のことを知って欲しい。

 

 

ナレーターさんの気持ちはかなり分かる。

実際私も次は誰を見ようかなという気持ちになってきたのだ。

 

だろう?よかった。この物語を一緒に見てくれる友人が出来たようで嬉しいよ。

 

さぁ、今日は誰を見るのかな?

 

私は次のページをドキドキしながらめくった。

 

 

…。

 

 

目を開けるとそこは、雪永学園のどこかの教室のようだった。

まだ始業前で、生徒達は、友人同士で話をしたり遊んだりしている。

 

 

「わぁ…霧雪くん今日もかわかっこい…」

「銀雪くんも、美しくてかっこいいわぁ…」

「ほんとねぇ…」

「人気だよねほんと」

 

数人の女子のグループが、そんな話をしていると、見慣れた顔の2人が、自分たちの席に荷物を降ろした。

 

 

「ユキナガムセツ ユキナガケ スエッコ フタゴノ オトウトノ ホウ」

 

「ユキナガギンセツ フタゴノ アニノ ホウ」

 

私のプリチャンキャストが急に喋りだし、やけに似ている男の子達が双子だったということを、私に教えてくれた。

 

 

「霧雪くーん、隣のクラスのイザベラちゃんが、霧雪くんに話があるって!」

 

「へっ!?ぼ、ぼく?ぎんくんじゃなくて…?」

 

「うん!霧雪くんみたいだよー」

 

「おい、むぅ大丈夫か?着いてくか?」

 

「い…いや大丈夫だよ…行ってくるね…」

 

 

そう言うと双子の弟の方は、下を向きながらおずおずと廊下の方へ向かっていった。

 

ほんの5分ほど経つと戻ってきた。

 

「どうだった?むぅ…」

 

「ぼくのことが好きだって…これからも応援してるってだけだった…」

 

「そっか…気にするなよあまり」

 

「うん…」

 

 

他人からの好意や応援を気にするな…とは一体どういう事なのか…。私には分からなかった。

 

1日中双子を観察していると、

プリチャンをやっている時の霧雪とはだいぶ印象が違うことは分かった。

 

あまり笑うことは無く、銀雪の側から離れない。

1つ言えることは、兄の銀雪のことをかなり信用しているのだろうということだ。

 

 

特に銀雪以外のクラスメイトと話すことも無く、

授業を終えた霧雪たちは、寄り道もせず真っ直ぐ自宅に帰って行った。

 

ただいまの挨拶を家族と済ますと、

霧雪はため息をつき

自室に引きこもることにして、とぼとぼ歩いていった。

 

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部屋のベッドの中に籠る霧雪を照らし私のプリキャスは喋り出す。

 

「モノゴコロツクマエニ ハハオヤト シベツ」

 

「ハハオヤカラ モラッタ フリフリ オヨウフク ソレモ ギンセツト オソロイ」

 

「タイセツニシテイタ ケド  イジメテクル オンナノコタチ二 キリサカレテ ゼツボウ スル」

 

 

「オトコナノニ オンナノフク キテ キモチワルイ ッテ」

 

 

それ以上説明しなくても、なんとなく分かったから私はプリキャスを閉じた。

 

恐らく父親の雪雄さんも、双子の物心着く頃には、仕事で満足に子育てができなかったのだろう。

 

母親も父親もほぼいない状況で、小さい頃からトラウマを抱えるということは、心へのダメージが計り知れない。

 

 

 

そんな時いつもそばにいたのは、いつだって銀雪だったのだろう。

そりゃ、1番信頼出来るに決まっている。

 

 

もぞもぞと霧雪は布団から顔を出し、ブツブツ独り言を呟いた。

 

 

「僕も女の子と普通にお友達になって、お話したり、お出かけしたりしてみたいなぁ…ほんとは」

 

 

「でもやっぱり、途中で思い出して、具合悪くなっちゃうんだもん…はぁ…」

 

霧雪は枕に顔を伏せた。

 

「それに僕…ずうっと好きな人はぎんくんっていうのも相談したい…家族にも言えないし」

 

「はぁ…」

 

深いため息を吐ききった霧雪は耳まで真っ赤になっていた。

 

好きというのは、俗に言う…恋愛対象ということか。

 

家族に言いづらいと言えばやはりそういうことなんだろうか。

 

なるほど…本当は女の子とも仲良くなりたいが、仲良くなろうとすればするほど、具合も悪くなってしまうジレンマを抱えている。

その上1番信頼している同性の兄のことを恋愛対象として好きということが、相当心を不安定にしている

ということは私にも分かる。

 

 

だんだんとこの5人の姉弟たちを特別に応援したくなる親心のようなものを持ち合わせ始めた私としては、この霧雪の気持ちを知ってしまうと、自分もなにかしてあげたいけど何も出来ないことに胸が苦しくなる。

 

ただ見ていることしか出来ない。

 

 

今は見守っていようと私は決めた。

 

 

昼寝をしてしまった霧雪を呼びに銀雪が部屋に入ってくる。

 

「事務所行くぞー。む……寝てるのか」

 

すぅすぅと寝息をたてる霧雪の頭を撫で、銀雪はしばらく弟の寝顔を見つめると、体を揺さぶり、霧雪を起こした。

 

「あぁ…ぎん…くん…おはよ…」

 

「むぅそろそろ行くから用意しろよ」

 

「ありがと、ぎんくん」

 

銀雪は霧雪に声をかけた後も部屋にい続けるようだった。

2人はプライベートの時間は別々に過ごすことはあっても、本当にいつも一緒に居るんだなと思う。

 

 

 

今の双子にとっては

一緒にいることが当たり前。

 

 

 

5人揃って事務所に着くと、

霧雪の顔つきが変わったのが分かる。

 

今までは、吹雪と霰を見ていたその片隅に、霧雪もいて、そこまで注目していなかったが今なら分かるのだ。

配信直前の霧雪は別人のように輝いている。

オドオドとしておらず、笑顔で胸を張って歩いている。

 

プリチャンの配信とは、彼にとってのなんなんだろうか。

 

ステージに立った霧雪は、女の子の前で泣きそうになってたのは想像も出来ないような自信に満ち溢れていた。

 

 

 

 

 

5人の中で「カワイイ」がどうやって生まれるか

1番分かっているのが霧雪だと私は思う。

 

 

男だとか関係ないと、

彼が着こなすかわいいワンピースのフリルが

微笑みながら教えてくれているような

パフォーマンスに、目が奪われる。

 

 

何か目が熱くなる。

 

 

 

 

(ぼくは男だ。だけどかわいいお洋服は大好き。家族みんながぼくに似合うって着せてくれてるんだ。

 

女の子になりたいわけじゃない。ただぼくには、かわいいお洋服だって似合う、好きってだけなんだ。僕らしくあること。かわいいお洋服を着れることが自然にできるプリチャンはぼくにとって大切な居場所なんだ…。

それに、1番ぎんくんのかっこいい所を見ながら、パートナーとして隣でステージに立てるっていうのはぼくの生きがいでもあるから。)

 

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日常では、心に様々な悩みを抱えた雪永家の末っ子の想いが、私に届いた。

 

 

プリチャンは、自分らしくいれることと、一緒にいたい人と居れる居場所になっていることが分かった。

 

 

 

帰宅後の霧雪は、銀雪の部屋に行く。

 

「ぎんくん…ごめんね。ぼくきょうはぎんくんとねたい…」

 

「おう。全然いいぞ。来いよ」

 

霧雪の想いを知っているのかは分からないが、優しく弟を布団に入れる銀雪を見て、私も安心して、眠りについた。

 

明日はどんな物語が見れるのだろうか…。

第3話。〜雪永霰

 

やあ。おはよう。初めてのプリチャンの世界はどうだったかな。雪永吹雪の想いを知ることが出来て、少しは興味が湧いただろう。

 

私はナレーターさんの声に頷いた。

 

まだ他にもきょうだいは4人もいるんだ。

今日は違うきょうだいを見てきてほしいと思う。

そうすればもっとプリチャンを好きになれるから。

 

 

昨日したように、本の新しいページをめくると、まばゆい光に包まれる。

 

いってらっしゃいというナレーターさんの声がどんどん遠くなるにつれて意識も遠のいた。

 

…。

 

目が覚めるとそこは、雪永家のリビングで

ちょうど、きょうだいたちが学校に行こうとしている所だった。

 

だが1人だけ学校に行く用意をしていない子がいた。

 

「じゃあ、霰お留守番頼むわよ」

「うん!ふーちゃん無理しないでね!」

 

「ばかあられ!泣くなよ!」

「ぎんちゃんひどい!泣かないし!」

 

「あーちゃん、かえってきたらぼくとあそぼ」

「うん…むーちゃんは優しいね」

 

「あられ、これおすすめの保湿用クリーム使ってみて」

「わぁ…せっちゃんありがとー!」

 

霰と呼ばれる彼女はどうやら今日は学校には行かないらしい。他のきょうだいたちひとりひとりと挨拶を交わして、玄関まで見送るようだ。

 

「みんないってらっしゃーい!」

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「ユキナガ アラレ ユキナガケ サンジョ 16サイ ゲンキニミエル ガ アルビノ 二 ヨッテ ナカナカ ジュギョウ二 デラレナイ」

 

 

アルビノとは一体なんだろうか。

プリチャンキャストで調べてみるとすぐに出てきた。

 

遺伝子の変異の一種で、生まれつき体中が真っ白である。アルビノの人の日焼けは火傷になり、更に視力もかなり悪い。

対策を練れば外に出ることも出来るし、視力も全盲なわけではないため、生活に不自由は生じても、一般人と同じ生活をすることは不可能ではない。

 

とのことだ。

 

「キノウ ノ ヒヤケ ガ イタム メガクラクラスル 」

 

プリチャンキャストはきっと、今の霰の気持ちを教えてくれたのだろう。

いつもより何か体調が芳しくない様子だ。

 

「せっちゃんがくれたクリーム塗ってみよっと!」

 

しかし彼女は明るく、前向きに今日を過ごすらしい。

 

鼻歌を歌いながらご機嫌に保湿クリームを塗り終えた霰は、雪永家の中にあるダンススタジオに入っていった。

 

「学校を休んでも、1回くらいは踊らないと…鈍っちゃう!プリチャン頑張るんだから!」

 

そう呟いた霰は、1人でダンス練習をし始めたが、1曲踊り終わった直後、イテテと言いながら部屋を出ていった。

 

アルビノは、視力がかなり悪いと言われる。

その中には単純に、前が見づらいだけじゃなく、

揺れているように見える場合もあるらしい。

 

そんな状態ではなかなかにダンスを踊るのはきついのだろう。

 

ダンスをやめた霰は次に、部屋の机に何やら向かっていた。

 

どうやら勉強をしているらしい。

 

「今日の範囲はここで…多分宿題がここらへんになるかな…」

 

今日休んだ分を自分で勉強しているようだ。

大変偉いと思ったのもつかの間、

「みえなーーーい」と大きな声を出しては、

ベッドに入り込んでしまった。

 

 

「あられ…日焼けが痛くて学校行けないし、目が悪くて勉強1人じゃできないし、日頃から運動不足だし、勉強も遅れてるし、あられなんか…あられなんか…」

 

 

霰はベッドの中で泣いているようだった。

 

きょうだいたちの中では1番元気で明るい性格の彼女は、本当はたくさんの悩みやコンプレックスを抱えているらしい。

 

「でもぎんちゃんに泣かないしって朝言ったし…何もしないまま1日が終わるのは嫌だ…」

 

なんとか泣き止んだ霰は、キッチンに立った。

 

「あられが唯一できること…それはお菓子作り。みんなのためにクッキーを作っちゃお」

 

徐々に笑顔を取り戻し、美味しそうなクッキーを見事に50個くらいは焼いただろう。

 

満足そうな霰を見て私もなんだか笑顔になってしまう。

 

「「ただいまー」」

 

「あっ!ぎんちゃん!むーちゃんおかえり!」

 

「あーちゃんクッキー焼いたの?食べていい?」

「うん!食べて食べて!」

 

「おいあられ」

「なに?ぎんちゃんこわいよ…」

「お前、泣いただろ」

「へっ?なんで分かるの」

「分かるから」

「理由おしえてよー、もうー。でも、やっぱぎんちゃんにはお見通しだね…」

 

銀雪が言葉では冷たくしていても自分を理解してくれているという点で、霰にとって安心できる存在のようだ。

 

「あーちゃん寂しかったの?ぼくがぎゅっとしてあげる」

 

霧雪もそう言うと、霰を優しく抱きしめたのだった。

 

そうしている間に吹雪も帰宅し、

霰のクッキーを1枚食べて、

味を褒めて、今日の授業のプリントとノートのコピーを解説しながら見せた。

 

最後に雪華が帰ってきて、塗りきれてなかった背中の部分に保湿クリームを塗ってあげる。

 

 

雪永家は霰以外の4人ともが、文武両道であり、

霰だけが勉強も運動もできないということは、まだそんなによく知らない私からしてみても一目瞭然だった。

 

だが、そんな彼女は1番のムードメーカーで

雰囲気をガラッと明るくする

愛されキャラだと分かる。

 

自然と皆が霰のできない部分を補うように、

霰の為に動いている。

 

霰もまた皆のために頑張ろうとしているのだ。

 

 

 

「あっ、あのね!今日学校休んじゃったから、1曲目は1人であられがやりたいの…」

 

「いいわよ。みんなもOKね」

吹雪が聞くと、3人がもちろんと言った顔で返事した。

 

 

今日はまた昨日とは違う配信がきっと見れるだろう。

 

私は‪プリチャンキャストを開く。

 

第3話〜雪永霰 - YouTube

 

 

元気に見える真っ赤な目。

それが彼女にとっては弱い部分。

でもそんな瞳を輝かせて、元気いっぱい体を動かしてみせる霰に似合う、ポップなワンピース。

 

世界で1番元気だと言うように、

飛び跳ねる霰を見て感動すら覚える。

 

 

 

(あられ、唯一得意なことお菓子作りじゃない。きっと想いを込めることなんだと思う。プリチャンしている時は苦手な運動も楽しいって思える。それって、家族や友達、この配信を見てくれる皆に、元気なあられを見て欲しいって気持ちを込めれるからなんだよね。これからも頑張れる。もっと色んなことが出来るように…もっと立派になれるように…)

 

 

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霰の声がプリチャンキャストを通じて聞こえてくる。

 

決意を明るくはねるような声ではっきりと言う霰の背中を押してあげたくなった。

 

 

今日は霰が寝るところを見守って、霰の部屋で眠りについた。

 

 

 

 

第2話。〜雪永吹雪

このページに来てくれてありがとう。

君もいよいよネジュ島の物語のスタート地点に来たわけだ。

 

君覚えてる?このネジュ島の学校の長…雪永雪雄を。そうそう覚えてくれてるね。5人の子供がいるんだ。

 

この物語において、確実に知っておかなければならない人物が、雪永学園の園長の長女、雪永吹雪だ。

 

 

ネジュ島に入島する時の面接官でもあるから、

雪永雪雄に続き、吹雪を知らない人はこの島にはほとんどいない。

 

島にいる人々の管理や、雪永家の家事、学園の経理、生徒会長をもこなす完璧で島1の美人だ。

 

 

君、プリチャン見てくれた?プリチャンって何かわかったかい?わかってくれたなら話は早い。

 

雪永吹雪は、ネジュ島の看板プリチャンアイドルだ。

ネジュ島の良さ、ここに住んでるものたちのきらめきを伝えたくて、プリチャンを始めたんだ。

 

彼女はアイドルを自らするだけでなく、アイドル事務所の経営もしてるんだ。

ネジュ島の中で、プリチャンをする時は、吹雪に頼むか、スカウトされて配信を頼まれるかのどちらかなんだよ。

 

アイドル事務所の名前は、「snow family」。興味があったら寄ってみるといい。駆け出したばかりのアイドルたちがきっとたくさんいるだろう。

 

そして吹雪は他の妹弟たちと、「snow fantasy」というグループを組んでいる。

このsnow fantasyというグループは、ほんとにみんなを惹きつけるんだ。配信は不定期だけど、住民みんな配信されると、釘付けになって見るんだよ。

 

 

さぁ、ページをめくってごらん。

雪永吹雪の所へきっと行けるだろう。

 

 

…。

ページをめくるとまばゆい光が私を包み込み、私は思わず目をつぶった。そして目を開けると、そこはあの雪永学園の正門の前だった。

 

 

正門の前では、白髪のポニーテールのお姉さんが、挨拶をしていた。

 

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「おはようございます!今日もお勉強がんばってくださいね!」

お姉さんが声をかけると、みんながはーいと言いながら玄関に向かっていく。

 

私は、ネジュ島の雪永学園に来てしまったらしい。

しかしどうやら私の姿はあろうことか、透明のようで、誰にも見えていないみたいだ。

 

 

そのとおり!!君はこの物語の続きを読むためにこの世界に透明人間として入り込んだんだ。夜になって眠ると元の世界に帰れるぞ。

 

 

どこからかナレーターの声が聞こえる。

 

そうだ、君にプレゼントがあるんだよ。

 

光に包まれた私の手の上には、ピンクの携帯のようなものが乗っていた。

 

それは、プリチャンキャスト。プリチャンアイドルたちの配信が見れるんだ。それに、君にあげたのは特別なもので、この物語の解説もしてくれる。

とりあえずそこのお姉さんをそのキャストで観察してみてくれ。

 

私は言われるままに、キャストを開けて、お姉さんの方向を覗いてみた。

 

「ユキナガ フブキ 22サイ。ユキナガガクエンセイトカイチョウ。カンペキクールサイジョ」

 

 

なるほどこれはプリチャンアイドルを知らない私にはぴったりの代物だ。

 

 

さあ、これでもっと物語を楽しめるね。

君はここの世界では、願えさえすれば、空も飛べるし、海の中でも息ができる。たくさん楽しんで帰ってきてくれ。

 

 

ナレーターさんありがとうと心の声が呟くと、もうナレーターの声は聞こえなくなっていた。

 

とりあえずこの目の前にいた完璧クール才女を観察していると、ある程度生徒たちが学校に入っていくと、学園長室に戻り、たくさんの書類を処理して、また生徒達の帰る時間には玄関に出て、さようならと声掛けていた。

 

「スゴク ツカレテイル」

突然私のプリチャンキャストが、雪永家の長女を照らし、呟いた。

 

だろうなと思う。

ほとんど休まずに何かをしている。

 

学校での業務がある程度終わると、雪永学園の近くに建ってる豪邸の自宅に戻り、家族みんなの洗濯をし、料理をして他の4人のきょうだいとご飯を食べていた。

 

「ふーちゃん!きいてよ!ぎんちゃんたらひどいんだよ!またあられのばかっていってきたの!」

 

「ちがうんだよ、ふぶきねえ!それはあられがテストで20点とったから!」

 

「あ!それはふーちゃんには内緒って言ったのに!」

 

「ふぶきちゃん…具合悪いの…薬どこにあるかわかる?」

 

「ふーねえ、ぼくこのお洋服欲しいんだけど、似合うかな?」

 

賑やかな食卓では、きょうだいたちみんなが、吹雪に自分の話を聞いて欲しいという気持ちが伝わってきた。

 

「霰はきょうだい唯一お勉強ができないものね…仕方ないわ、今日帰ってきたらテストの見直しを一緒にしましょう。」

 

「銀雪…正義感が強すぎるのよ。ほんとは霰のこと好きなんだから、もう少し優しくしてあげてよ」

 

「雪華、大丈夫?無理しなくていいのよ…。薬は隣の部屋の青い棚の引き出しに入ってるわ」

 

「霧雪ならなんでも似合うけど、この服はダントツで似合うわね!」

 

吹雪は、疲れているはずなのに、笑顔できょうだいたちの話に返事をし、自分の車にきょうだいたちを乗せいてく。

 

 

きょうだいを乗せた車を運転してしばらく経つと、snowfamilyと書かれている事務所に着いた。

 

 

「ネジュトウ ユイイツ プリチャン ハイシン デキル バショ ユキナガフブキガ ケイエイシテイル スノウファミリー」

 

なるほど、ここがあの噂のアイドル事務所らしい。

吹雪が鍵を開けると、待ってた若者たちが事務所内に入って行った。

 

みんなそれぞれ思い思いの場所で配信の相談をしている。

 

あのきょうだいたちも、なんの衣装を着て、なんの曲を踊るか、フォーメンションをどうするか等、話し合っていた。しかしそこには吹雪の姿は無かった。

 

 

「ユキナガフブキハ  カンケイシャシツニイル」

 

何をしているか見るために私は関係者室に入った。

そこには、倒れている吹雪がいた。

 

助けたいが私は透明人間。どうしようか悩んでいると、呼びに来たきょうだいたちがドアを開けた。

 

 

「ふーねえ!!!!」

「ふぶきちゃん倒れてる!」

「ふぶきねえ!」

「ふーちゃん!!!」

 

4人のきょうだいが声をかけると、吹雪はゆっくり起き上がった。

 

「ごめんね、ちょっと疲れてたみたい…。ふらっとして気がついたら意識なかったの」

 

「大丈夫なの!?」

三女が話しかける。

 

「配信はいつも通りやるわ。平気よ。明日の配信まではパパに頼んで休ませてもらうから」

 

「ふぶきちゃんがそう言うなら…でも無理しないでね」

 

「ええ、ありがとう。みんな準備はいい?私が1曲目を担当するわ。その後は任せるわね。」

 

 

 

それぞれのプリチャンキャストに

雪永吹雪の配信の様子が流れた。

もちろん、私のものにも送られてきた。

 

白い髪の毛に似合う、真っ白なワンピース。

雪上のお姫様のように、舞い踊る吹雪を見て、

これは美しいと感動した。

 

 

(私は、家族みんなが笑顔で元気に一緒にいることが1番の幸せ…そんな素敵な家族をみんなに見て欲しい。そして幸せにすごしているこの島をたくさんの人に知ってもらって、ここに来てもらいたい。だから配信をするの。そんなこと誰にも言わないけど…)

 

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配信されたプリチャンから、

吹雪の心の声がプリチャンキャストを通して

聞こえてきた。

 

吹雪の心の声の通り、家族のための想いが詰まった吹雪の配信は、純粋な雪のきらめきのように美しかった。

 

 

私はきょうだい5人が配信を終えて車に乗り込むのを見送ってから、そのままsnow familyの事務所内で眠りについたのだった。

 

 

 

第1話。プロローグ〜ネジュ島〜

地図には載らない日本で一番有名な島を、あなたは知ってるだろうか。

北海道の少しだけ離れた右上にあるネジュ島。

2020年にはまだ珍しい、島加工技術によって、1年中雪に包まれているが、暖かく過ごしやすい島だ。

知らなかったのかい?これから知っていくといい。

 

 

大きな特徴としては学校が1つしかないことだろう。

幼等部、初等部、中等部、高等部、大学部が連なった日本で一番大きな学校だ。

 

ネジュ島には、週に一度だけ北海道のてっぺんから船が出てる。それ以外でのアクセスは自前の船がない限り難しい。よって、島にいる学生は全員寮暮らしである。

 

幼等部、初等部の子供たちにとっては家族と離れての島暮らしは不安があるだろう。

もちろん家族と共に暮らせるよう、この学校に通う生徒がいる家族には、1家族につき、寮に1部屋与えられている。

 

家族と離れて暮らすと決めた者たちには、シェアハウス用に2人で1部屋か、4人で1部屋のどちらかが与えられる。性別は必ず男女で分けているが、年齢は混合である。

 

共に暮らし始めた家族たちに、日中の学習時間帯には、畑仕事や、郵便配達など必要な仕事をしてもらって、夜は寮で一緒にご飯を食べる。

 

 

おもちゃや趣味の道具、使いたいものがあったら、島にいるすべての人が学園長に理由を話せば、最短で部屋に物が届くし、お金は一切かからない。

 

 

週末には船に乗って北海道に帰り、そこから遊びに出かけても良い。自前の船さえあればいつだって出かけられる。

 

お小遣いは月に一度1人1万円が無償で学校から支給される。

 

学校の仕組み自体も、エスカレーター式に上がっていくから、一度入学すれば大学卒業まで保証されているようなものだ。

 

退学させられるような人?素行不良が目立つ人には予め、北海道に送り、もう二度と島には入れないようになる仕組みだ。

 

でもそんな子は今までほとんど見たことがないよ。

みんな自分にはどんな可能性があるか、キラキラ目を輝かせて毎日を充実させている。

 

自由に心穏やかに暮らせるし、勉強もきつくない。好きなことも楽しめる。そんな素敵な学校がネジュ島にはある。

 

この学校の理念は、人々を笑顔にさせたり、人の役に立てるような子供を育てるというのが第1に掲げられている。

 

立派に育った子供たちは、島の外で活躍する道を選択できるように、学校側が就職先に推薦したり、大学部卒業生であれば無試験で就職決定できる企業を募集したりしている。

 

そのため校則等は緩くても、目標を持って生活してる子がほとんどだ。

 

それ以外の子に関しては、島に入るための面接時に何か事情があって、入島を許される場合がある。時々、キラキラしてない目標がない子がいるのもそのためだ。まあほとんどのそういう子たちが、改心してきらめきながら巣立っていくんだけどね。

 

君もこの学校で暮らしてみたい?

残念…この学校に入れる子には、予めチケットかカードが配られるんだ。君はそれを持ってないようだから、残念だが島にすら入ることはできないよ。

 

 

チケットかカードはどうやって手に入れるか?

それは、どこからか見ている学園長に素質を認められた時、知らず知らずの間にポストに入っているんだ。

私からはこうしたら確実に入れるとは言えないが、

毎日目標を持って、キラキラ輝いて生きていればいい。

 

 

そうたとえば、「プリチャンアイドル」のように。

 

 

 

え?プリチャンアイドルを知らない?

あの、白鳥アンジュも?ミラクルキラッツの桃山みらいも?そうか…じゃあ、今度機会があったら、プリチャンを見てみるといい。

 

今一番キラキラ輝いている瞳を見ることができるよ。私もプリチャンをよく見ているんだ。

 

 

学園長は?って。それも知らないの?

 

ここの学園長は、同時に島の所有者だ。つまりこの島では、彼がリーダーということ。誰も彼には逆らわない。彼に育ててもらっているからね。

 

彼の名前は、「雪永雪雄」。5人の子供がいるネジュ島の長だよ。島加工技術を駆使して、雪をふらしたり、止めたり、吹雪にしたり、全ては彼の思うまま。

 

でもみんな彼に感謝しているよ。

 

 

なんでそんなに詳しい?ってそんなこと聞かれても、この物語を書くためにしっかりとネジュ島のことを見ているからとしか言えないよ。

 

 

私が誰かって…それはこの先の物語を見ていたら分かるかもしれないね。私のことはここいらにしておこう。

 

さてさて

 

ここからの物語は、このネジュ島の中の学校でのストーリーだ。

 

何人かのプリチャンアイドルとそこに関わる人物たちとのきらめくストーリーの中に入り込めるはずだよ。

 

 

さあ、次のページに行くんだ!

君もきっとあのネジュ島に……。

 

 

 

 

 

 

 

ぷりちゃんオリジナルストーリーまとめ

  • 呼び方まとめ

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  • 話数

第1話。プロローグ〜ネジュ島〜 - emoihomachanのブログ

第2話。〜雪永吹雪 - emoihomachanのブログ

第3話。〜雪永霰 - emoihomachanのブログ

第4話。〜雪永霧雪 - emoihomachanのブログ

第5話。〜雪永銀雪 - emoihomachanのブログ

 

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